「雪の下の炎」などチベット問題の話題作2作、4月から公開


2009.3.8 20:06

 チベット民衆が中国支配への不満を爆発させた「チベット動乱」の発生から50周年の10日、僧侶などチベットの人々の抵抗運動を描いた映画2作品が東京都内で上映される。抵抗運動に参加したことで逮捕され、拷問を受けながらも33年の獄中生活を耐え抜いた老チベット僧を主人公にした日本人女性監督の作品などで、いずれも4月から全国主要都市で順次公開される。

 上映されるのは米ニューヨーク在住の楽真琴(ささまこと)監督(35)の「雪の下の炎」と、米国人のポール・ワーグナー監督の「風の馬」。

 「雪の下の炎」はチベット僧、パルデン・ギャツオ氏(77)の獄中体験と、釈放後の人権活動を克明に映像化したドキュメンタリー作品だ。

 パルデン氏は1959年のチベット動乱で逮捕された後、懲役8年の判決を受けたが、他の仲間とともに脱獄。逃走中に逮捕され、量刑を加増された。囚人仲間の証言から同氏の存在が明らかになり、人権団体が中国政府に釈放を要求するなどし、92年にようやく自由の身に。2006年に冬季五輪が行われたイタリア・トリノでは、08年の北京五輪中止を求めてハンガーストライキなども行った。

パルデン氏の著書を読んで感動した楽監督は、インド在住の同氏のもとを訪れ、「パルデンさんの人間としての強さを映画で表してみたい」と製作を決意したという。

 作品では冒頭、「チベットに人権など存在しません。私がその生き証人です」と訴えるパルデン氏の姿がクローズアップされ、これが全体を貫くテーマとなっている。

 楽監督は「何も武器を持たない非暴力の人間に対し、暴力や、言論・報道を制限するなどの手段を用いるのは、21世紀の人類に何も希望をもたらさない。そのことを中国政府は知るべきだ」と訴える。

 「風の馬」は、中国チベット自治区のラサで捕らえられ拷問がもとで死亡した尼僧の体験を核に、彼女を取り巻くチベット民衆の対中抵抗運動などの実話をドラマ化。米国の映画祭などで高い評価を受けた。

 両作品とも10日、東京都渋谷区の「アップリンク」でプレミア上映され、4月11日からは主要都市で順次公開される。問い合わせはアップリンク(電)(03)6825-5502、http://www.uplink.co.jp まで。(相馬勝)


中国・台湾 - 国際 - MSN産経ニュース より。


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